なにかと予定が合わず、ようやく2010年初めてのライブ鑑賞に行くことができました。新宿サムデイでの「音川英二QUINTET」。音川さんのリーダーライブに行くのはかなり久しぶりです。2年ぶりくらいかな?
1st Setの1曲目のファラオ・サンダースの「You've Got To Have Freedom」、いかにも音川さんらしい選曲なのですが、出だしのフラジオのブロウは圧巻。3音くらいは一緒に鳴ってたな。叫び声とも言えるにまさにスピリチュアルな感じ。
4曲目の「Joshua」はマイルス・デイビスの演奏で有名ですが、私はこの曲が大好きで、マイルスのアルバムの中で一番よく聴く曲なのです。イントロのベースラインもかっこいいけど、特に好きなのは、サビの3拍子と4拍子が交互に出てくるところ。この大好きな曲を今日のメンバーで聞けたのは嬉しいなあ。
2nd Setの1曲目はライブ当日に完成したという新曲。不気味というか、おどろおどろしい音階で、しかも、規則性のない難しそうなテーマなのに、よくもあんなにすぐできる(しかもぴたり合う)ものだと口あんぐりです。やっぱりプロってすごい!
4曲目の「Beyond The Crisis」は、ニューヨークに住んでおられた経験がある音川さんが、9.11の映像に衝撃を受けて書かれた曲です。この曲を何度かライブで聴いていますが、聴くたび、ニューヨーカーの悲鳴と、信じられない現実を目の当たりにした混沌とが渦巻いている、あの映像が脳裏に蘇ってきます。
そうそう、公開打合せっていうのもありましたね。音川さんの性格が大らかなせいか、はたまた、事前に打ち合わせし忘れたのか、オンマイクで堂々と業務連絡。
「信リン、イントロ、ピアノから入って、で、ピアノがヒュンって終わったらあとはひっかけてテーマね、で、サックスソロ、アコーディオンソロ、ピアノソロ・・・・」
みたいな感じ。これだけであれだけの演奏になってしまうのが、JAZZのJAZZたる所以なのかも。
<1st Set>
1. You've Got To Have Freedom (P.Sanders)
2. Blue Indigo (音川)
3. After All (音川)
4. Joshua (V.Feldman)
<2nd Set>
1. 当日完成した新曲:タイトル未定 (音川)
2. Hole in the World (音川)
3. Life As Is (音川)
4. Beyond The Crisis (音川)
<アンコール>
日本海の朝焼け (音川)
【メンバー】音川英二QUINTET
音川英二(Ts)、佐藤芳明(Accordion)、田中信正(P)、高瀬裕(B)、安藤正則(Ds)