赤ちょうちんでひとりごと

音楽を愛して止まないAKKOのお気楽なひとりごと。自分の好きなことや感じたことを徒然なるままに綴ってます。

赤ちょうちん化に拍車!? ~梅酒を漬けてみる~

ジムでの筋トレ帰りに最寄のダイエーに寄ってみると「梅酒(果実酒コーナー)」が設置されておりました。

OJiMさんのブログにあった「私は毎年(梅酒を)作っています♪」というコメントをふと思い出し、今年は私もチャレンジしてみることに。梅とホワイトリカーと氷砂糖と保存容器を購入しました(重かった!)。

現在は、化学と全く関係ない仕事に就いていますが、曲がりなりにも化学科卒なので、梅酒がなんで風味よく美味しくできるのかを、化学の視点で書いてみよっかなと思います。

高校生の時に「浸透圧」って習いましたよね。ざっくりいうと、濃度の異なる2種の溶液を「半透膜」を境に接触させると、濃度の低い方から濃度の高い方へと溶媒が移動する現象で、その時の圧力の差が「浸透圧(π)」です。

梅酒の場合は「半透膜」に当たるのが梅の皮ですね。公式的にはπ=CRT(ファント・ホッフの法則)なので、浸透圧(π)は濃度(C)に比例します(化学科出身の方、合ってますよねえ?ちょっと不安・・・)。

なので、ダイエットを考えてお砂糖をあんまり控えめにしちゃうと、浸透圧が持続しなくってうまく梅酒ができません。OJiMさんも毎年お砂糖の量を随分試行錯誤されたんだとか。

その研究の結果によると、梅1kg・ホワイトリカー1.8Lに対して、氷砂糖500gが最低限界点らしいので、私もこの配合で作ることにしてみました。OJiMさん、アドバイスありがとうございます~。

梅酒って、二段階の浸透圧を受けて美味しくできあがるんです。まずは梅の実とアルコールと氷砂糖が最初に合わさると梅の実の糖度が一番高いので、周りのアルコールが浸透圧で梅の皮を通って梅の実に入り込み、梅の実がふくれてきます。これが第一の浸透圧です。

で、時間が経ってくると一緒に入れた氷砂糖が徐々にアルコールに溶け出して、アルコールの方が糖度が濃くなってきます。そうすると今度は梅の中から梅のエキスをたっぷり含んだアルコールが浸透圧で外に出て、梅の実はだんだんシワシワになってきます。これが第二の浸透圧です。

なので、梅酒に使用する砂糖は「氷砂糖」じゃないとうまくいかないんですよね。上白糖を使うと、アルコールに短時間で砂糖が溶けてしまって、第一の浸透圧がうまく働かないからです(たぶん)。徐々にアルコールに氷砂糖が溶け出していくことで、浸透圧がうまく作用するんでしょう。

梅酒って、浸透圧をホントうまく使っていますよね。昔の人は浸透圧なんて考えていないと思うので、自然の産物なんだろうけど、そう考えると人間の本能ってホント素晴らしいなと思います。

梅の実のヘタを1個づつ取り、1個づつ丁寧に水気を拭いて保存容器に梅を入れていたら、なんだかすっごく梅が愛おしくなってきました。できあがりは3ヶ月後になるのかな。出来上がっていく過程も楽しみですね。

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OJiMさん直伝の配合による梅酒】
<材料>
梅       1kg
氷砂糖     500g
ホワイトリカー 1.8L

<作り方>
①丁寧に水洗いした梅を水に2~4時間つけてアク抜きをする。
②梅をザルに上げて水気を切り、竹串で1個づつヘタをとる。
③キッチンペーパーで1個づつ丁寧に梅の水気をふき取る。
④水気を除いた保存容器に梅と氷砂糖を交互に入れる。
⑤④の保存容器にホワイトリカーを静かに注ぎ、冷暗所に保存する。
⑥約10日おきに振り動かして砂糖が均一に混ざるようにする。
⑦3ヶ月ぐらいしたら飲み頃になる(らしい)。←楽しみ!
※水分は梅酒作りに大敵らしいので、梅の実も保存容器もよく水気を取って下さいね!