赤ちょうちんでひとりごと

音楽を愛して止まないAKKOのお気楽なひとりごと。自分の好きなことや感じたことを徒然なるままに綴ってます。

歴史と食文化の街、全州を訪ねる

ようやく遅い夏休みを取ることができたので、ソウルから南に約230kmのところにある、全羅北道の道都「全州(전주=チョンジュ)」を訪れてきました。金浦空港から全州までは直通の高速バスが出ているので、往路はこれを利用してみることに。金浦空港から約3時間半の高速バスの旅です。

韓国語の基本母音は10個あり「全州」の発音はネイティブでも何度か聞き返されるそうなので、「전주」と書いた紙を見せてバスチケットを購入。高速バスは一度乗ったら取り返しがつきませんのでこんな私でもここは慎重です。

途中で立ち寄るサービスエリアの「亭安(정안=ジョンアン)」でも乗り込むバスを間違えないようにナンバーの確認して無事に終点の全州に到着。毎度のことながら自分の中のあらゆる外国語を駆使するとなんとか目的地に辿り着くものです。

今回利用した高速バスはリクライニングも130~150度くらいは倒れるし、前の座席との間隔もかなり広くて快適でした。しかも料金は片道21,000ウォン(約1,550円)って安いよなあ~。

全州市は「食は全州にあり」と言われるほど、韓国の中でもご飯がおいしい場所で、お馴染みのビビンバも全州生まれのお料理です。もちろん、ビビンバはいただきました。注文したのはビビンバだけなんですがこんなにたくさんのパンチャン(おかず)が付いてくるのも韓国料理の特徴です。

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そして、もうひとつの全州名物としての「マッコリ」を赤ちょうちんの主(あるじ)としては見逃す訳にはいきません。全州市にはいろんなところに「マッコリタウン」と呼ばれる酔いどれ地区がたくさんあって、全州市が配布している「マッコリのマップ」という観光地図を見ても7ヶ所も存在します。

せっかくなのでソウルのお店ではあまり飲むことのできないマッコリの上澄みのお酒「マルグンスル」を注文しました。このマルグンスルはマッコリに比べてすっきりと飲みやすい味わいです。

でもって、注目すべきはこの全州マッコリタウンの発注システムです。素晴らしいというのか適当というのか、
1) マッコリがヤカンで出てくる。(ラグビーのドラマに出てくるような大きなやつです)
2) メニューはマッコリとマルグンスルしかない。
3) 人数に関係なくヤカン1杯が15,000ウォン(約1,100円)

なのです。2)についてもっと詳しく書くと、マッコリ(マルグンスルを含む)を注文すると、自動的におつまみ料理が続々と登場してきます。要するにおつまみ料理はマッコリの代金に含まれていて無料、そしてヤカンを追加注文するとまた違ったおつまみ料理が運ばれてきてくるみたいです。

今回は1ヤカンしか飲めませんでしたので15,000ウォン也。お店によっておつまみの内容は少しづつ違うようですが、システムはどのお店も同じなんだとか。ところ変わればなんとやらで、なんかだか豪快そのものです。うまく写真を撮ることができなかったのですが、こんな感じ(写真)です。

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全州からの帰路は街の中心から少し離れたところにある全州駅(写真)からセマウル号に乗ってみることに。ソウル(正確には龍山駅)まで3時間半の汽車の旅です。セマウル号テレビ朝日「世界の車窓から」でも見たことがありました。

私が乗車しようとしたセマウル1122号には「特室」という車両があったので、ちょっとだけ贅沢してこちらを購入。日本でいうところのグリーン車といったところでしょうか。

でも、普通車が片道25,400ウォン(約1,900円)、特室車が片道29,200ウォン(約2,200円)でしたからホントに安いです。セマウル号の設備自体はお世辞にも豪華とは言えずボロい部分が多々あるのですが、なんか味があってどこか懐かしさを覚えますね。

近頃は、日本でも新幹線ばかりで、いわゆる特急列車というものに乗っていなかったので、なんかとても新鮮で、さほど速くないスピードで走る電車から見る田舎の景色を、のんびりと眺めながら、リラックスすることができました。

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食べ物のことばかり書きましたが、全州は歴史や文化、そして、伝統工芸(韓紙)でも有名な場所なので、全州韓屋村慶基殿全州伝統韓紙院も、ちゃんと観てきましたよ(街のランドマーク豊南門は改装中で見られず)。でも、ありきたりのことしか書けそうもないので、興味のある方は貼ってあるリンクを見て下さい。って、私もかなり適当だなあ~。