赤ちょうちんでひとりごと

音楽を愛して止まないAKKOのお気楽なひとりごと。自分の好きなことや感じたことを徒然なるままに綴ってます。

「モノづくり」に救われる その3 「年賀状」

「だから、生きる。」という手記を出版される、シャ乱Qつんく♂さんの記事が昨日の読売新聞のP.32に掲載されていましたね。音を生業にしている方が声を失い、本に携わる仕事をしている私が文字を失う。神様の試練というのは、実に皮肉なものです。

病気の原因こそ違えど、ツラかった気持ちは痛いほどわかります。でも「できることから再出発する」しか道はないんですよね。凹むことの多い私だけど頑張らなくっちゃ。

「だから、生きる。」

「だから、生きる。」

 

(前回記事からの続き)
編み物の作品に拍車がかかる一方で、一向にやる気の出ない「文字の読み書き」。「文字の回復には時間がかかります」と先生方から言われていたので、急には伸びないことは自分でも分かっちゃいるんですが、読み書きを努力することを、ついつい先送りにしてしまいました…。というか、やると書けない漢字が多すぎてかなり凹むので、宿題以外は自ら進んではやりたくなかった、まあそんな時期でしたね。

12月に入って、スギちゃん先生と年賀状の話題になり「入院中だし文字も書けないし、今年は年賀状を書くのを見送る予定なんだよね」と話すと「毎年出してるのに、今年から急に出さなかったらみんな心配すると思います。僕、手伝いますから、年賀状、一緒に書きましょう」と提案してきました。

私は泣きたくなるくらいに文字が書けなかったので、その言葉を聞いた時「スギちゃん鬼だぁ~~!」と思いつつしぶしぶ承諾。編み物の作品に、手書きの文を添える年賀状を出すことになりました。

まずは、問題の手書きの部分を書いてみたのですが、私の文面がものすごく後ろ向きで「これだとすごく悪い状態だとみんな思っちゃいますよ。いろいろ出来るようになってるんですから、もっと、前向きな文面にしましょう」とスギちゃん先生からあっさりダメ出しNGて即却下!

さらに、手書きだと1文字書くたびに漢字が分からず、今までの4倍以上の時間がかかってしまいました。ますます凹み落ち込む私…。で、ここで忘れもしないスギちゃん先生の名言が登場しました。

4倍の時間かかったってちゃんと書けてますから、それでいいじゃないですか

そっかぁ~、確かにそうだ。時間が4倍かかっても、やらないよりやった方が数段良いに決まってますもんね。

Wordの操作を教えてもらいながら、超ゆっくりで漢字を間違えながら、手書きで文字を書き、約半月かけてなんとか今年も年賀状を出すことができました。入院してから最初の手書きの文章です。スギちゃん、名言をどうもありがとね~。

<2015年 年賀状>f:id:akikomusic:20150909153811j:plain

実は、隠していた訳ではないのですが、堂々と言う話でもないので、昨年7月末から、ず~っと入院していたことをほとんどの方に知らせていませんでした。なので、この年賀状で、初めて私の入院を知った方が大勢いたんです。

年賀状(or 年賀メール)を見てみんなかなりビックリして、お正月後に、多くの方が病院にお見舞いに来てくれました。温かいお言葉や、激励のお言葉や、美味しいお菓子をいただいて、とっても嬉しかったです。

「言語ももっと頑張らなくっちゃなあ」と思い始めたのは、お見舞いの励ましのおかげです。応援しに来て下さった皆さま、本当にどうもありがとうございました~!

次回「モノづくり」に救われる その4「料理」予定 "to be continued"